ブルゴーニュ地方に植えられるピノ・ノワールの起源とは?

ピノ・ノワールは、フランスのブルゴーニュ地方を代表する赤ワイン用ブドウ品種であり、その起源は謎に包まれています。しかし、いくつかの理論が存在しています。

一つ目の理論は、古代ローマ時代にさかのぼります。当時、ブルゴーニュ地方には、ローマ人が持ち込んだ複数のブドウ品種が栽培されていました。これらの品種のうちの一つが、イタリア原産のピノ・ネーロ(Pinot Nero)であり、これが現在のピノ・ノワールの祖先である可能性があります。

二つ目の理論は、ブルゴーニュ地方の修道院にさかのぼります。修道院は、中世から近世にかけて、ブドウ栽培とワイン生産を行っていました。ピノ・ノワールの祖先とされる品種は、修道士たちが交配によって作り出したものだという説があります。

三つ目の理論は、東ヨーロッパからの移民説です。中世には、ドイツやハンガリーから多くの移民がブルゴーニュ地方に移住していました。彼らが持ち込んだブドウ品種が、ピノ・ノワールの祖先となったという説があります。

以上のように、ピノ・ノワールの起源についてはいくつかの説が存在していますが、はっきりとした証拠はありません。しかし、現在では、ブルゴーニュ地方を代表する品種として、世界中で愛されています。

新年ブルゴーニュ・ブランの比較(ラモネ、ニーロン、アンヌ・グロ)

あけましておめでとうございます。
今年も記事を更新していきます。

年末年始で、偉大な白ワインについて少し研究を進めていました。
ジャドのモンラッシェ、ブシャールのシュヴァリエ・モンラッシェなどグラスでテイスティングしましたが、しっかり自宅でもと思い1万円前後の白ワインを抜栓しました。

ドメーヌ・ラモネ・ブラン2015年
RAMONET BOURGOGNE BLANC

菩提樹、アザミ、余韻が長い。
ねっとりとした口当たり
和栗、ウイスキー開封したときのアルコール香

海のなみのような酸味、
モネの日傘をさす女
ひだまりの日にこぼす笑み

雑味がないのに濃厚で、レモンバター

シトリン、フランスのレモン
ニーロンと作りが似ている
ハーバルで新鮮な草の香り
発酵バターの舌触り

3日目になると、さすがに少々単調な味わい。
それでも飲めないということもなく、酸味がキレイに出てきて、エレガントな作りだとわかる。3日目に急にスモーキーな香りが出てくる。燻煙。

ミッション・ニーロン シャサーニュ・モンラッシェ2019
Dom. Michel Niellon Chassagne Montrachet Blanc

バターミルク、レモンのお菓子
美しい繊細 ミルク飴 クリーンで雑味ない
余韻は中程度 お祭りの長い飴七五三のあめ(ちとせあめ)

3日経っても、嫌な酸味ひとつなく美しい仕上がり。
どれだけ丁寧に作っているのかわからないけれど、このまま10〜20年熟成ができることは確か。

追記 10日後
香りは灯油とナッツの油、生のくるみ
新鮮なオリーブオイルを飲んでいるよう 作りたてをトスカーナの畑で
思ったより10日後はうまくない、抜栓ピークは4〜6日かなあ?
酸化はきれいで、ネガティブではないけれど、10日経つとアンヌ・グロの方が美味しい

ガソリンスタンドにいる感じがネガティブかな?

アンヌ グロ ブルゴーニュ オート コート ド ニュイ ブラン キュヴェ マリーヌ 2019 Anne Gros Bourgogne Hautes Cotes de Nuits Blanc Cuvee Marine

シャブリから牡蠣の匂いを軽減した感じの香り。場所はヴォーヌロマネ傾斜上だけど畑が想像できない。
コートドボーヌ系、かなり塩っぽい。

アンヌ・グロ臭というか、特有の乳酸のような匂いが気になる。
10年ほど経過すれば軽減するのだろうか?作りたてのアンヌ・グロは、あの柔らかいビオ系の香りがする。

作りはクリーンなので、経年変化にも期待。

追記:10日後に飲んだら、酸化が美しい
甘さや乳酸が消え去り、極めてドライで、岩のようなミネラルを感じる。トップノートに生のアスパラ

2019年の飲み頃は、2026-2030年?
早く空ける場合はゆっくり飲んだ方が良い

サントリー塩尻 岩垂原メルロ 2017

追加テイスティング

輸入のカカオ、ブルーベリー、カシス、くろごま
正山小種、雲南紅茶

トップノアタックに酸味、軽快
バニリン

焙煎中の珈琲
水はけと水が良い
標高が高いけれど、水はけが悪いところがある

スギの林、松脂が燃える、夜のワイン

 

どれも甲乙つけがたいけれど、ラモネは樹齢が足りない

ニーロンが最も樹齢が長く、50年以上を中心にしている。

アンヌは少し乱暴な味がする、雑味というかひどい雑味ではなくごちゃごちゃしている

ルー・デュモン エルミタージュ 1998年

エルミタージュ・ブラン1998年・ルー・デュモン・レア・セレクション・AOCエルミタージュ・ブラン
Hermitage Blanc 1998 Lou Dumont Lea Selection AOC

サンセール(AOCサンセール ブラン Sancerre de la Vigne du Larrey [1988] Domaine GITTON Pere & Fils AOC Sancerre Blanc)に似ている。

酸化の具合が近い、品種はルーサンヌ85%、マルサンヌ15%なので、別物なのに白ごまっぽい感じが似ている。

紹興酒と勘違いするような発酵の香り、アカシアのはちみつ、アーモンドの甘み、どれも素晴らしい白ワインを構成する要素だけれど感動がない。

3千円以内であれば納得できるけれど、これがエルミタージュの究極の白ワインのひとつと言われても理解できない。
後日、クリティエセレクションのオーセイ・デュレス・レヴァル2000年を抜栓したけれど、これは6本近く飲んでいる中で最も状態が良好だった。

レヴァルはバターやブリオッシュのようなシャルドネ特有の香りに、熟成した香りとレモン。素晴らしい感動をもたらしてくれるものだった。このエルミタージュ・ブランとは2年しか違わない、そして価格も3,400円程度だったので、オーセイ・デュレスに分配があがる。

今年の誕生日に飲んだ「エルミタージュ ラ・シズランヌ」も一本真剣に対峙したけれどガッカリだったので、私自身の好みはローヌは嫌いなのかもしれない。
ヌフ・デュ・パプは感動するほどだったので、効率よく南フランスを研究するのは有識者に合わないと難しそう。

ちなみに、左のジョルジュ・グラントネイ10本ほど飲んでいるけれど、コンディションの悪い1本で、ややホコリっぽくカビのニュアンスもある。明確なブショネじゃないけれど、飲むのが苦しい1本。
セールで2100円だったので理解できるけれど、現在の定価の4000円で購入してコレだったらかなりきつい。
広域ブルゴーニュはめちゃめちゃ美味しい村名以上の1本に出会うこともであれば、ひどいゴミのような部分を引くこともあるかなりのガチャなので、根気強く続けるしかなさそう。

シャトー・オー・ブリオン2002年とシャトー・マルゴー2006年

オーブリオン 2002
意外に普通!?
こう言っては失礼だけど、この程度の味の右岸なら何度も飲んでいる。
香りはキューバ産葉巻が湿ってるような神々しさがあるけれど、味はライトで、右岸最上級とは思えないほと軽快。酸味も強く、どちらかといえば香りを楽しむワインかもしれない。

個人的にはグレーブよりも、ポムロールの方が好きかもしれない。

マルゴー

寝てる 完全に寝てる
寝顔しか見えない
パルメの方が好きかも
薄い??香りはマルゴー特有のメルロー感でている
干し葡萄や乾燥ハーブ、大きなハーブ
優しい甘味が全面にでて、先日の2018ねんとは全く表情が違う。まだまだ熟成する余地がありまるで古く感じない。甘草のような天然の甘味で、一歳の刺さる要素がない球体
余韻はコロコロと香りが変化して、飲んだ後も喉の奥から立ち上がる
軸がなく、孔雀の羽のように鮮やかな色が刻々と変化する。もしくは淡水魚の魚の鱗のように、虹色がきらめくような変化。

シナモンホールを砕くような香り

コルトン
ガムシロップ、かき氷、ジェラールラフェ、どうやったらこんなにまずいワインつくれるんだ
液体シロップ

ベリーズ シャブリ 2019 ドメーヌ・デュ・コロンビエ

Berrys’ Own Selection Chablis ベリーズ・オウン・セレクション シャブリ

2019 Berrys’ Chablis, Domaine du Colombier BB&R 新樽率100%のためか強烈なバニラの香りがする。コクのある古典的なシャブリで、脂肪分の高いバターのような重さと甘み、洋梨のコンポート。

土壌は良く、ミネラル感もあるけれど、いかんせん重い。近年シャブリが嫌われている理由の一つが、このコテコテの甘さと重さがあるように思う。 メイフェアやウェストミンスターの乾いた冬の寒さにはぴったりでも、極東の和食文化には過剰な気がする。

床の冷気で底冷えするような12月にパイ包みや、ローストチキンのような重い料理に合わせたら良さそう。 抜栓から15分ほどで、アルストロメリアのような花弁が薄いユリ系の香りがする。 心地よい酸も出てきて、白身の前菜もいける気がしてきた。

抜栓直後に飲まず、20分ほどデキャンタしても良さそう。 2019VTということもあり、飲みごろは数年先な気がする。酸が出ると先ほどの重さがいきなり気にならなくなるBB&Rセレクションのマジック。

2日目、格別に美味しい!

これは香りの良い、早のみ厳禁なシャブリ

特級モンラッシェ飲み比べ

シャルルヴァン カネイ

2019 シャルル ヴァン カネイ ムルソー シャルム/ シャルル・ヴァン・カネイ(Meursault 1er Cru Les Charmes Charles Van Canneyt 2019)

柚子、柑橘系、日数たってるためか酸化が強い
荒目の酸味 ミネラル感はとても良い
アンガスの岩塩舐めてるみたいピンク

ドメーヌ・トマ・モレ バタール・モンラッシェ 2019
Domaine Thomas Morey Bâtard Montrachet

めっちゃエレガント
バニラ系、とはいえ未知の領域ではない…
これなら優れた一級ピュリュニーの方が、滋味深いことがある。樽の香りを強く出しすぎている。
正直これでバタールです!は納得できない。どちらグラスワインで飲みます?と聞かれたら、シャルロパンのシャブリ・プルミエクリュを選ぶ気がする。
香りはエレガントなのだけど、味が単調。そこそこ美味しいけど量が多く味の変化がないレストランのよう。

シュヴァリエ・モンラッシェ・グラン・クリュ 2018
Chevalier Montrachet Grand Cru [2018] Domaine Bouchard Pere & Fils

スーパー余韻長い!桁違いのすごさ
酸味もなくなにもかも溶け込んで一体化している
カボスのような香りに、溶かしたバター、香りが揺れている
今のコンディションではトマモレをはるかに凌ぐ
残量は同程度
角が一切なく、ミケランジェロの彫刻のように、余計な脂肪も余計な筋肉もない造形美。ここから何を足せばいいのか全く分からないほどに完成されている総合芸術。味わいも、料理に合わせることのできる余地があり、一つの特徴が飛び出ることなく融合している。
鮮やかすぎず、邪魔をする要素がなにもない。

ル モンラッシェ グラン クリュ 2008
ルイ ジャド Le Montrachet Grand Cru Louis Jadot

成長する植物の香り
この言葉が一瞬で出た。ワインを飲んで、動くものが飛び出てきたのはラトゥール1989以来の衝撃。

とにかく生き物のように、ワインが呼吸している、そこに私が両手で掻き分けて覗き込んでいるような感覚。
美味しい、美味しくないを超えた生き物の領域。

枝豆の畑を掻き分けて、夏の畑に入った感じ
茄子やトマト、胡瓜の収穫ではなく豆の房、棘がたってる痛いほど新鮮な豆
あんのん芋、炊き立ての小豆、栗、芋や栗のような甘いコクのある香りが続く。

そこに国産パプリカの酸味と甘み、変な話だけてど野菜がそうえんしゅつした劇を見ているよう
やや、大納言など大きめな豆の炊いた香りが優勢
フルーツや花は感じ取れない

飲むのが怖いと思った。安いワインで葡萄が死んでいると表現することがあるけれど、その対極にあって、植物の呼吸が見えるようで恐怖を感じた。
まだこの域に踏み込んで良い経験値でなはいと感じ取れた。

年代が古いなど一切分からなかったけれど、少なくとも嫌な酸味や苦味などは全くなく異次元の質感だった。

ラドワ シャン・ピュシュエ 2008年 ルー・デュモン クルティエ・セレクション

ラドワ・シャン・ピュシュエ 2008年
ルー・デュモン・クルティエ・セレクション
Ladoix Champ Pussuet 2008 Lou Dumont Courtiers Selections AOC Ladoix Rouge

開栓直後は海の香り
漁港の潮ではなく、沖縄の砂浜のような乾いたサラッとした海の匂い。とても涼しげで夜の砂浜を思い起こさせるような香り。
ルーデュモンやクルティエセレクションは難解な絵を見せることが多いけれど、これも例外ではなく、定型的なブルゴーニュワインかた外れた存在。
アーモンド、チェリー、カシスなど多彩な香りが隠れている。ショレやサヴィニー、アロースコルトンとは似ても似つかず、どちらかというとシャサーニュの方が系統は同じ。
味わいは、極めて強い酸性で飲むことのできる限界ギリギリを攻めている。お酢でうがいするほど口腔がギシギシで歯が溶けそうなほど。
それでいて香りは酸化(劣化)してないので、意図した味わいだと思われる。百貨店なら返品されるレベルの酸味。

〜3日後〜

初日の酷い酸は抜けてまろやかになる。変な喩えだけれどメルローちっくというか、乳酸発酵な香りが出ている。

1秒だけ匂いを嗅いだらメルローといってしまいそう。アラサーにはトップノートに頼りすぎているので悩ましい。というか飲んでもなおメルローの若い酸味と乳酸発酵の味わいがする。

ピノ・ノワールというのは本当に難しく、一瞬でわかるものもあれば枯れてくると、一発で確信を持てなくなるものまである。

テイスティングにいくと、ミネラルや海の香りは続き、そこにレモンやグレープフルーツのような常識的な酸味が出る。タンニンはいささかメルローちっくで、アルタエゴパルメや先のサントリー塩尻 岩垂原メルロ 2017のようなニュアンスさえある。

タバコや葉巻のような香りも出ている。奥行きが立体的で余韻も長いけれど、酸味と余韻でギリギリのラインで、シャサーニュ・モンラッシェの赤と答えそうな味わい。

もう一本買うかどうか聞かれるとNOだけれど優れたピノ・ノワールなことは確か。

ちなみに酒石酸の量がすごく、ガムの噛んだあとのようにびっしりとついている。最後の1杯は酸味が弱まったように感じ、ミネラルの奥行きを感じるがライト。

ジャイエ・ジル JAYER GILLES ブルゴーニュ・コート・ド・ニュイ2016

エノテカで試飲させてもらいました。
口開けのテイスティングですが、古典的な作りの長期熟成を前提とした味わい。

開封直後は香りは弱いですが、タンニンの骨格がしっかりとしていて酸化や劣化のニュアンスは全くありません。口当たりも滑らかで、ありがちなアルコールの棘や嫌味がなく、極めて滑らかな飲み口。

まだまだ10年は熟成させることのできる気品を感じさせました。少し時間が立つとエレガントなコート・ド・ニュイの香りが立ってきて、それは典型的なヴォーヌ・ロマネというよりは、どちらかというとアルヌーラショーのエシェゾーのような、スパイスが全面に出るもので、完全除梗でありながら底から沸き上がる力強さを感じさせます。

8千円でこのレベルのブルゴーニュが飲めるとなると、名前では村名以下のイメージがありますが、出来の悪いヴォーヌ・ロマネよりも遥かに秀でています。ブシャール・ペール・エ・フィスの買付ヴォーヌ・ロマネなんかを1万円出すのであれば、ジャイエ・ジルの方が感動は高いです。

ジャイエ・ジルは、アンリ・ジャイエの従兄弟ですが、エマニュエル・ルジェやメオカミュゼと異なり弟子ではないため、ブルゴーニュ愛好家からの評価はあまり見かけません。
雑誌やSNSでもあまり出ていないのですが、実際に飲んでみると名前関係なしで優れた生産者だと思います。最近はやりの色が濃くてアメリカのような”ジューシー”なブルゴーニュとは正反対で、少し古典的でテナールほどではありませんが古風な作りになっています。

その作りと、スパイスが強めな今回のオーコート・ド・ニュイ2016年が感動的なワインでした。

 

ヴィンテージ情報
2016年のブルゴーニュは4月の霜害と5月の2度の雹害に襲われ、収穫量が非常に減少したことで、ブドウの生命力と栽培家の力量が試された年となりました。しかし8月から収穫までは天候も回復し、暑い夏となったことで果実はしっかりと成熟。収量は低かったものの、生命力豊かでエレガントな酸とミネラル感を備えたブドウが収穫されました。良年の2015年のワインがしっかりとした果実味と豊かな糖分を備えたスタイルであるのに対して、2016年のワインは上質な酸を伴うフィネスに富んだ、まさに真のブルゴーニュ愛好家に飲んでいただきたい味わいに仕上がっています。
味わい
外観は深みのあるルビーレッドの色調。グラスからは、完熟したラズベリーやチェリーなどの赤系果実や、スミレや牡丹などの華やかなアロマが広がります。口に含むと、滑らかな口当たりと豊かな果実味に白コショウのアクセント。熟した果実味に新樽の風味が溶け合い、やや熟成感のあるニュアンスを伴った風味が印象的です。複雑味のある余韻が長く続きます。

ジャイエ・ジルはグラン・クリュのエシェゾーや、ニュイ・サン・ジョルジュのプルミエ・クリュであるレ・ダモードなど素晴らしいワインを造り出しますが、隠れた逸品として知られるのがオート・コート・ド・ニュイやオート・コート・ド・ボーヌ。こちらのオート・コート・ド・ニュイは現在のジャイエ・ジルの名声を築いたと言っても過言ではない高水準のものとなっています。

ブドウ樹が育つのは石灰粘土質土壌の畑。収穫した果実は100%除梗を実施し、セメントタンクにて32~33℃で発酵させます。オート・コート・ド・ニュイでは珍しく、新樽比率100%にて17~18ヵ月熟成。こうして造られるワインは、深みのある黒い果実に滑らかなタンニン、甘やかで香ばしい樽の風味が見事なバランスで調和した味わいです。

出典元:https://www.enoteca.co.jp/item/detail/020931001

Auxey Duresses Le Val Blanc 2000 / Lou Dumont

Auxey Duresses 1er Cru Le Val Blanc 2000 Lou Dumont Courtiers Selection 白トリュフ、塩豚の燻製、ベーコン、藁の野焼き、クリームチーズ。穏やかな乳酸発酵で出てきた香りは食べ物ばかり。 果実や草花、高木は今のところは明確に感じ取れず。

四半世紀近く前のボトルで、酸の主張は強いけれど、深いミネラルは心地よく、シャルルノエラのバックビンテージと違って錆びた水道管のような悪い印象はない。 抜栓から20分でグレープフルーツの果皮を感じる。とにかくロット差でスモーキーが優先に感じる。

3日目、初日のスモーキーさは完全になくなり、酸味も柔らかく棘がなくなり変貌をみせる。 昔のパイナップルジュースのような酸味と甘味、そこに深いミネラル、石灰質な土壌を感じる。開栓日が一番古く感じて、どんどん若返った。3日目が最もフレッシュだと思わなかった。

わずかに上質なバター感は残るけれど、飲み込んでしまうのがもったいないほど素性に変わった。 初日に乱暴に飲んでしまったのが勿体ない。 ルー・デュモンのオーセイ・デュレスを開栓する前に、検索で見つけた方はゆっくり飲んだ方が良いと思います。

2008年 シャトー ロシェ ベルヴュー フィジャック

[2008] シャトー ロシェ ベルヴュー フィジャック (サンテミリオン)Ch. Rocher Bellevue Figeac

今年1月の福袋に入っていた、1本3千円弱のボルドー。
正直ボルドーの3千円というのは全く期待せず、「どーせ、マズイインチキ○そワインを詰めてきたんだろ」と投げやりな気持ちになっていました。

コレばかりはしょうがないです。ボルドーの千円代から3千円に死ぬほど痛い目に合わされたので信用していません。
特に成○石○、ヴ○ノ○○○○きは、何十回と様々な種類のボルドーを試したのに、ことごとく酷いワインを掴まされました。

「本当に美味しいと思う?」未だに、そう問いかけたい思いです。
総額でメドック格付け2級シャトーが数本買えるような金額になっている人も多いのではないでしょうか。特に福袋や、12本まとめ送料無料セットや、金メダルW受賞、リヨン農作物協会なんとか〜〜メダルはまーじで地雷です!!
月曜日の朝に、歌舞伎町でMCMのリュックを背負って地雷系メイクで路上に横たわっている女の子よりやばいです。

とにかく、右岸も左岸も地雷ばかり。
色々やって、コレは!と思って大量買いした、シャトー・ソシアンド・マレさんも2013年はシャバシャバの傷んだぶどうジュース地雷。シャトー・シャス・スプリーンもセカンドになるとダメダメなのに、値段は3級に近づいているという。
かといって、ラグランジュなんかはつまらないボルドー、まだ飲めるだけましですが……。
結局、カネのあるときはパルメのアルタエゴ、ないときはマルキ・ド・カロンに落ち着くのです。そんなマルキ・ド・カロンも昨年までは3千円でセカンド買えましたが、今や5〜6千円という高騰。
サン・テステフ・ド・カロン?ル・セー・ド・カロン・セギュール?サードはマズイので飲んだらあかんですよ。

話がそれましたが、右岸も右岸で、シャトー・シオラックなんかは4千円するのに「あー、うん……」みたいな味で感動もなく、1万円以下はなかなか当たりを引くのが難しいです。
シュヴァル・ブランまでは言いませんが、シャトー フィジャックくらい出さないと、感動する右岸は当たりにくいです。

オーブリオンにも匹敵すると言われるサンテミリオン の「シャトークィンタス(シャトー・カンテュス CH.QUINTUS)」これはかなりウマいです!
ファーストラベルが2万円、セカンドが1万円、サードが5千円という非常にわかりやすい価格ですが、サードでも感動するほど美味しいです。
ただ、二回目買ったら味がぜんぜん違ったので、個体差は大きそうです……。あと、セカンドの「ル・ドラゴン・ド・カンテュス」よりサードの方が美味しかったりと、マジで謎なロットに出会いました。ファーストラベルはめちゃウマいと思います。

とりあえず、そんなこんなで安いボルドーで当たりは少ないが持論でした。ブルゴーニュと比べるとあんまり飲んでいないので、他にも掘り出しものがたくさんあると思いますが、これで3千円代は奇跡的にウマいです。

先日行われたサン・テミリオンの格付け見直しで、第一特別級Aに昇格したシャトー・フィジャック。
そのフィジャックとポムロールの境界近くの丘にあり、高い比率でメルローを栽培しているのが「ロシェ・ベルヴュー・フィジャック」です。

メルロー主体のワインはジューシーで果実味にあふれ、まろやかな仕上がりになっており、早い時期から美味しく飲めるとの評。
「ロシェ・ベルヴュー・フィジャックは常に優良なワインで、いまだに極めてリーズナブルな価格で売られている。上等で気取らない、豊かな果実味を探し求めている消費者は、このワインを手に入れ、しかもケース買いすべきである」とパーカー氏も太鼓判を押す秀逸なシャトー。
出典元:https://item.rakuten.co.jp/fitch/10037928/?s-id=bh_pc_item_list_name

ロバート・パーカー嫌いですが、これは完全同意できます。

https://ameblo.jp/rokudenashichan/entry-10974903752.html

こちらのブログによると、セパージュはメルロー75% カベフラ25%で、シャトー・フィジャックに隣接しているようです……。ウマいわけだ……。

もうちょっと何か書いてみると、メルローの質感が極めて良好。理想的なメルローに求めるテクスチャと、タンニンの舌触り、滑らかさを表現しています。例えば悪いメルローは、生クリームが痛む直前のようなネガティブなクリーム系の香りが出てきます。
ぶどうと樽、片方か両方が原因かもしれません。このロシェ・ベルヴュー・フィジャックは、しなやかで滑らかな口当たり、そして最高級のカシスクリームのケーキを食べる直前のような香りがあります。

ペアリングはビーフシチューや、濃い味付けの肉料理、骨付きラム肉、ローストビーフのサラダなんかも良さそうです。
少し酸味のあるソースが合いそうです。もちろん単体で飲んでウォッシュのチーズなんかを合わせてもいいですね。

「こりゃ素晴らしいな!」とパルメのように数日放置してしまった結果、3日目には強い酸化が目立ち、香りは良いのですが味の方は劣化してしまいました。
ロバート・パーカーが、15年以上のバックビンテージに慎重になるという理由は、このあたりにあるのかもしれませんね。
とはいえ、コスパ最強の1本です。

現在は名前の権利争いによって「シャトー・ピエール・プルミエ」と名称変更をしているようです。